Artwork

Castel San Elmo (from Cropsey Album)

Castel San Elmo (from Cropsey Album), by Jasper Francis Cropsey, watercolor, 1848
Castel San Elmo (from Cropsey Album), by Jasper Francis Cropsey, watercolor, 1848

Castel San Elmo (from Cropsey Album) is a watercolor work on paper by the Hudson River School artist Jasper Francis Cropsey. It dates from 1848 and is held in the collection of the Metropolitan Museum of Art.

About this work

概要

Castel San Elmo (from Cropsey Album) は、暗いバフ色の機械漉き紙に、黒鉛、白色ガッシュ、水彩で描かれた作品で、1848年の制作とされるアメリカ人画家ジャスパー・フランシス・クロップシーの手によるもの。サイズは6 7/8 × 9 9/16インチ(17.5 × 24.3 cm)で、メトロポリタン美術館アメリカ館所蔵。1970年にチャールズ・アンド・アニタ・ブラットの寄贈により、作品番号1970.9.4として入館した。この作品は、クロップシー初期の決定的な時期、1847年から1849年の欧州旅行中に制作されたもので、建築的精密性と風景への感受性の融合を体現しており、これが後のハドソン・リバー派における彼の貢献を規定することになる。

主題と意味

この素描は、ナポリ市を見下ろす丘の上に建つ14世紀の要塞、カステル・サンテルモの遠景を描いている。手前に見える明るい建築は、かつてカルトジオ会修道院で、現在は博物館となっているサン・マルティーノの修道院である。構図はこれらの建築をほぼ空白の背景に孤立させ、その都市景観に対する圧倒的な位置を強調している。右下の手書きの注記が場所を示している。人物や動的な要素の不在が、建築の体積感とその歴史的重みへの注意を向ける。軍事建築と宗教建築の並置は、イタリア都市の地形における権力と信仰の重層的な歴史についての含蓄を含んでいるが、この素描は象徴的な表現というよりも、記録的な抑制でこれらの主題を扱っている。八角形の紙の形状と、中央に水平に配置された要塞が荘厳な安定感を生み出し、一方で大気的な表現は、北欧の芸術家をイタリアに惹きつけた地中海の光の特質を示唆している。

技法と様式

黒鉛、白色ガッシュ、水彩を暗いバフ色の機械漉き紙に用いる技法で、紙の暖かい色調が中間調として機能し、暗い黒鉛と不透明な白色のハイライトの両方が際立つ。細かく制御された線描と繊細な陰影線で建築の影を描写し、より軽い筆致で建築周辺の大気の霞を表現している。前景の地形は疎らでスケッチ的な筆致で描かれ、これが習作あるいは旅行素描としての機能を示している。色調は灰色系に限定され、選択的な白色の強調が加わることで、抑制されたトーンの調和を生み出している。全体の仕上げは精密でありながら簡潔で、記録的な正確さと現場での観察の即興性のバランスを保っている。1840年代初頭にジョセフ・トレンチの下で受けた建築的訓練が、構造的体積、鋸歯状の壁、アーチ型の窓、中央の入口ポーチの確信に満ちた描写に現れている。屋根から立ち上る尖塔あるいはアンテナの扱いは、計測に基づく素描力と大気的な暗示を融合させる彼の能力を示している。

歴史と来歴

この素描は、1847年から1849年にかけてのクロップシーの欧州滞在中、1848年に制作された。当時彼はイギリス、フランス、スイス、イタリアを旅しており、このような海外留学は、ヨーロッパの芸術伝統と直接接触を求める彼の世代のアメリカ人画家にとって一般的なものであった。メトロポリタン美術館に収蔵される以前の来歴は、現存する資料では完全には文書化されていないが、「from Cropsey Album」の名称は、画家個人の素描コレクションの一部として保存されていたことを示唆している。メトロポリタン美術館は1970年にチャールズ・アンド・アニタ・ブラットの寄贈によりこの作品を購入し、作品番号1970.9.4を付与した。提供された資料には展示歴の記録はない。

背景

Castel San Elmo は、クロップシーの初期の発展、および19世紀半ばにイタリアで活動したアメリカ人画家のより広い現象の中で重要な位置を占める。クロップシーは1845年頃に風景画に専念する以前、建築家としての訓練を受けており、1847年から1849年の欧州旅行は、イタリアの主題と光に対する決定的な接触を意味した。この素描は、彼が風景を主要な分野と確定しても、建築への関心が継続していたことを示している。ハドソン・リバー派の中で、クロップシーは風景が最高の芸術形式であり、自然は神の直接的な顕現であるという信念で他を凌駕した。この見解は後の、より有名なアメリカ北東部の秋の風景画に反映されている。しかし、このイタリアの素描は、彼の視覚的教養の欧州的基盤と、アメリカの芸術的アイデンティティを形成したグランド・ツアーの伝統への参加を明らかにする。「ジャスパー・フランシス・クロップシー作」とは明確に断定せず「ジャスパー・フランシス・クロップシー作とされる」とする帰属は、おそらくアルバムというより大きな文脈における個別の紙面の作者特定について、学術的な慎重さを反映している。

影響

Castel San Elmo (from Cropsey Album) の後世への影響と文化的な余波は、適度な規模ながらアメリカ美術史のより広い傢向を示すものである。アルバム内での保存と、最終的なメトロポリタン美術館への収蔵は、1960年代にギャラリーと収集家によって彼が再発見された後、加速したクロップシーの重要性に対する制度的認識を反映している。現在、彼の作品はナショナル・ギャラリー、ペンシルベニア美術アカデミー、ボストン美術館、およびホワイトハウスを含む多数の主要なアメリカの美術館に所蔵されている。この素描自体、彼の初期の欧州時代の手頃な例として、アメリカの風景画家が独自の国家的ビジョンを発展させる前に、どのようにイタリアの建築的および大気的な先例を吸収したかを理解する上で貢献している。メトロポリタンのコレクションにおけるその存在は、彼の名声が主に成熟期の鮮やかな秋の風景画に依存しているとしても、クロップシーのこの移行期に対する継続的な学術的関心を保証している。

Torre dei Schiavi, The Roman Campagna (from Cropsey Album)
Torre dei Schiavi, The Roman Campagna (from Cropsey Album), Jasper Francis Cropsey

Artist & collection

Portrait of Jasper Francis Cropsey

Artist

Jasper Francis Cropsey

Jasper Francis Cropsey was an American architect and artist. He is best known for his Hudson River School landscape paintings.